コーヒー豆の産地と品種

コーヒーの味わいは、「焙煎」や「抽出方法」だけで決まるものではありません。実はその大部分を左右しているのが、どこで育ち(産地)、どの品種かという点です。ワインにテロワールがあるように、コーヒーにも明確な個性があります。ここでは、世界の主要産地と代表的な品種について解説します。

 

1. コーヒー豆の主な産地
(1)中南米(クリーンでバランス型)
・ブラジル
世界最大のコーヒー生産国。ナッツやチョコレートのような香ばしさと、穏やかな酸味が特徴です。ブレンドのベースとしても重宝されます。標高が比較的低く、安定した味わいが魅力です。

 

・コロンビア
明るい酸味と甘みのバランスが良く、「優等生」と呼ばれる産地。キャラメルや赤りんごのような風味が感じられることも多く、シングルオリジンでも人気です。

 

・グアテマラ
火山性土壌によるコクとスパイシーさが特徴。チョコレート感と柑橘系の酸味が共存し、深煎りにも浅煎りにも向きます。

 

(2)アフリカ(華やかでフルーティー)
・エチオピア
コーヒー発祥の地。ジャスミンのようなフローラルな香りや、ベリー、柑橘系の酸味が際立ちます。浅煎りで真価を発揮する産地です。

 

・ケニア
力強い酸味と濃厚な果実感が特徴。カシスやブラックベリーを思わせる味わいで、コーヒー好きから非常に高い評価を受けています。

 

(3)アジア・太平洋(重厚で個性的)
・インドネシア(スマトラなど)
アーシー(土っぽい)でスパイシー、重厚なコクが特徴。マンデリンは特に有名で、深煎りにすると唯一無二の存在感を放ちます。

 

・パプアニューギニア
クリーンさとコクを併せ持ち、ハーブやナッツのニュアンスが感じられます。中煎りでバランスの良さが際立ちます。

 

2. コーヒー豆の主な品種
(1)アラビカ種(高品質・主流)
世界の流通量の約6〜7割を占める高級品種。

 

・ティピカ
原種に近く、上品な甘みとクリーンな味わい。収量が少なく希少。

 

・ブルボン
甘みが強く、丸みのある口当たり。中南米で多く栽培。

 

・ゲイシャ(ゲシャ)
エチオピア原産。花のような香りと紅茶のような透明感で、最高級品として知られる。

 

・SL28 / SL34
ケニア特有の品種。明るく力強い酸味が特徴。

 

(2)ロブスタ種(力強さ重視)
苦味とカフェインが強く、主にインスタントコーヒーやエスプレッソのクレマ用に使われます。単体では荒々しいですが、ブレンドでは重要な役割を担います。

 

3. 産地と品種の組み合わせが生む個性

 

例えば、

 

・エチオピア × ゲイシャ → 華やかで紅茶のよう
・ブラジル × ブルボン → ナッツ感と甘み
・ケニア × SL28 → ベリー系の鮮烈な酸味

 

このように、産地と品種の掛け合わせによって、コーヒーの世界は無限に広がります。

 

4.まとめ
コーヒーを深く楽しむ第一歩は、「どこの国で、どんな品種か」を知ることだと思います。産地は風味の方向性を決め、品種は味の骨格を作ります。バリスタとしておすすめしたいのは、まずシングルオリジンで違いを体験すること。そこからブレンドの奥深さへ進むと、コーヒーの世界が一層楽しくなると思います。

 

一杯のコーヒーには、土地と品種、そして人の物語が詰まっています。コーヒーのことを知って、もっとコーヒーを楽しみ、美味しく頂きましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加
PVアクセスランキング にほんブログ村