珍しい税金
普段、私たちが意識する税金といえば所得税や消費税ですが、日本には特定の地域や目的に特化した、ちょっと珍しい税金が存在します。例えば、温泉に入ると発生する「入湯税」や、ホテルに泊まると支払う「宿泊税」、さらには「ゴルフ場利用税」「航空機燃料税」「自動車重量税」「核燃料税」「タバコ特別税」などがあります。それぞれの税金の特徴や使い道を見ていきましょう。
入湯税
温泉地で入浴する際に課される税金で、温泉のある市町村が徴収します。標準的な税額は1人1日150円で、温泉施設の管理者が市町村に納めます。収益は環境衛生施設や温泉源の保全、観光振興などに活用されています。2020年の入湯税収入ランキングでは、1位が神奈川県の箱根(約6.8億円)、2位が静岡県の熱海(約4.4億円)、3位が北海道の定山渓(約4億円)でした。
宿泊税
東京都、大阪府、福岡県などの都市部で導入されている税金で、宿泊者または宿泊施設を運営する事業者が支払います。金額は自治体によって異なり、主に観光振興のための財源として活用されています。宿泊施設のレシートなどに記載されるため、気づいたことがある方もいるかもしれません。
ゴルフ場利用税
ゴルフ場を利用する際に課される税金で、自治体の財源となります。1ラウンドあたり数百円から1,200円程度が課され、地域やコースによって異なります。ゴルフ愛好者にとっては馴染みのある税金かもしれません。
航空機燃料税
飛行機の燃料に対して課される税金で、航空インフラの整備や空港施設の維持に充てられます。航空券の価格にも影響を与えているため、飛行機を利用する際に間接的に支払っていることになります。
自動車重量税
自動車の重量に応じて課される税金で、車検時に支払う形になっています。道路の維持管理や交通インフラの整備に使用されるため、安全で快適な道路環境の維持に貢献しています。
核燃料税
あまり聞き慣れない税金かもしれませんが、これは原子力発電所で使用される核燃料に課される税金です。発電所が立地する自治体の財源として活用され、地域の経済やインフラ整備を支えています。
タバコ特別税
通常のタバコ税に加えて課される税金で、健康増進や医療対策の財源として利用されます。喫煙者にとっては負担が増える形になりますが、その税収は公衆衛生の向上に役立てられています。
まとめ
日本にはこのように、特定の目的や地域に特化した珍しい税金がいくつもあります。それぞれの税金がどのように使われているのかを知ることで、税金の重要性や自治体の財源の仕組みについて理解を深めることができます。普段あまり意識しない税金にも目を向けてみると、新たな発見があるかもしれません。
*1:入湯税と宿泊税の出典
税理士法人 悠久 杉本会計事務所HPより